日曜美術館「SP ハッピーニューアーツ!」2024年注目の展覧会 (2024.1.1)

2024年初の日曜美術館は、豪華プレゼンターが注目の展覧会・推しのアーティストを紹介。
美術愛に溢れた59分です。

2024年1月1日の日曜美術館
「SP ハッピーニューアーツ!」

放送日時 1月1日(月) 午前10時~11時
再放送  1月7日(日) 午前9時~10時
再放送  1月14日(日) 午後8時~9時
放送局 NHK(Eテレ)
司会 小野正嗣(作家、早稲田大学教授) 柴田祐規子(NHKアナウンサー)

2024年注目の展覧会とは?豪華プレゼンターが美と出会う!▽のんが憧れのイラストレーター・デザイナー宇野亞喜良に想いを伝える!▽磯村勇斗が日本を代表するポップアートの巨匠・田名網敬一の創作の秘密に仰天!▽板垣李光人が金沢でデジタルとアートのやばい関係に迫る!▽玉城ティナがホンマタカシの逆さまな写真の謎を解く!▽坂本美雨が青森の奈良美智展で土地と音楽の力に共感する!▽クイーン・オブ音声ガイド発表!(日曜美術館ホームページより)

プレゼンター
のん (俳優・アーティスト)
磯村勇斗 (俳優)
板垣李光人 (俳優)
玉城ティナ (俳優・モデル)
坂本美雨 (ミュージシャン)

出演
宇野亞喜良 (イラストレーター・グラフィックデザイナー)
田名網敬一 (アーティスト)
草野絵美 (アーティスト)
ホンマタカシ (写真家)
窪田涼子 (俳優・ナレーター)


静嘉堂文庫美術館(静嘉堂@丸の内)からハッピーニューアーツ!

2024年は、静嘉堂文庫美術館(静嘉堂@丸の内)のホワイエから始まりました。
こちらでは、1月2日から干支である龍にちなんだ展覧会「ハッピー龍イヤー!」が開催中です。
龍を描いた絵画や龍をあしらった工芸が大集合する展覧会場ということもあり、司会の小野さんと柴田さん、ゲストの玉城ティナさんと磯村勇斗さんの周りにも龍のモチーフがたくさん。
昔から吉祥のモチーフとして使われてきた龍が福をもたらしてくれるかもしれません。

ハッピー龍イヤー!(静嘉堂文庫美術館)

東京都千代田区丸の内2-1−1 明治生命館1階

2024年1月2日(火)~2月3日(土)

10時~17時 (金曜日は18時まで)
※入場は閉館の30分前まで

月曜休館・1月9日(火)休館
※1月8日(月・祝)・1月29日(月)は開館

一般 1,500円
大学・高校生 1,000円
障害者手帳の提示で700円(同伴者1名無料)
中学生以下 無料
※「辰年生まれ」または姓名に「龍・竜・辰・タツ・リュウ」がついていると、同伴者も含めて200円割引(他の割引との併用は不可)

公式ホームページ


のん×宇野亞喜良

のんさんは、高校生の時手に取った『宇野亞喜良 創作の現場』(2010)の表紙の女の子に惹かれて、不気味の中にもユーモアがある宇野さんの作品のファンになりました。
これまで個展に通い、アトリエを訪問したこともあるんだとか。
7年ぶりに宇野さんのアトリエを訪れたのんさんは、壁に貼ってあった落葉に注目しました。
(7年前にも、何の変哲もない落葉が棚に置いてあったそうです)
宇野さんは、頭で考えるだけではできない、現実の落葉にしかない変容した造形が好きだと言います。
この日、のんさんとの会話から生まれた絵には、落葉や鳥の翼と融合したような女性の横顔が描かれていました。

宇野亞喜良展 AQUIRAX UNO(東京オペラシティ アートギャラリー)

東京都新宿区西新宿3-20-2
東京オペラシティタワー3F

2024年4月11日(木)~6月16日(日)

11時~19時
※入場は閉館の30分前まで

月曜休館(祝日の場合は開館し、翌火曜日休館)

東京展終了後、愛知県の刈谷市美術館(9月14日−11月9日)に巡回。
その後、群馬県立館林美術館ほか巡回予定。

公式ホームページ


磯村勇斗×田名網敬一

磯村さんは、敬愛するポップアーティスト田名網敬一さんのアトリエを訪問しました。
田名網さんは今、2024年8月の大規模回顧展に向けて作品を制作しています。
マンションの1室にあるアトリエには、作品や白黒の原画(ペンによる手描き!)などがたくさん。
コロナ下で描き始めたピカソの模写も、既に600点以上あるそうです。
あらかじめ一つ一つ作ったパーツをコラージュのように組み合わせて作り上げる田名網さんの作品は、明るい色彩に溢れている一方でどこか「死」を感じさせると、磯村さんは感じていました。
田名網さんのアートは、戦争中疎開していた新潟から東京に帰ってきた時に見た、赤っぽい焦土と真っ青な空のイメージから逃れようとした過程でもあるそうです。
ポップなのに何か得体のしれない深みを感じさせる作風は、幼少期に受けた衝撃の強さと、それに対する反発の強さの表れかもしれません。

田名網敬一 RETROSPECTIVE(仮称)(国立新美術館)

東京都港区六本木7-22-2

2024年8月7日(水)~11月11日(月)

10時~18時 (金・土曜日は20時まで)
※入場は閉館の30分前まで

火曜休館

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板垣李光人×デジタルアート

中学生のころからデジタルアートを手掛けている板垣李光人さんは、AI・メタバース・ビッグデータなどを取り入れたデジタルアート尽くしの企画展を訪れました。
一緒に会場を回ったのは、アーティストの草野絵美さん。
生成AIを使った架空の80年代ストリートスナップの動画《Morphing Memory of Neural Fad》(2023)の作者です。
「竹の子族」など一部の地域・時代でしか通じないファッションをAIで生成しようとすると、現実とはちょっと違う仕上がりになるのですが、そんな歪みも楽しいんだとか。
「デジタル」というと画一的・無機質などのイメージがありますが、23組の作者が全く違ったテーマを表現する作品はしっかりと「血が通った」印象がありました。
草野さんが「どんなに機械で何でも作れても、そこに意味をもたらすのは人間」と語るように、デジタルも表現のひとつであることを思い知らされます。

DXP(デジタル・トランスフォーメーション・プラネット)― 次のインターフェースへ(金沢21世紀美術館)

1月1日に発生した地震の影響による施設設備の点検・整備のため、当面の間臨時休館の予定です。
最新の情報は美術館WEBサイトなどでご確認ください。

石川県金沢市広坂1-2-1

2023年10月7日(土)~2024年3月17日(日)

10時~18時 (金・土曜日は20時まで)

月曜休館(祝日の場合は開館し、翌火曜日休館)

一般 1,200円
大学生 800円
小中高生 400円
65歳以上 1,000円

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玉城ティナ×ホンマタカシ

写真を使ったアートに惹かれるという玉城さんは、写真家ホンマタカシさんの個展へ。
会場に並ぶ写真は何故か逆さまで、玉城さんは「見慣れたり知っているはずのものが違うもののように見える」と感じました。
これらの写真は、中を暗くした部屋の壁に小さな穴を開けると外から入った光が穴と反対側の内壁に外の風景を上下逆さまに映し出すという「カメラ・オブスキュラ」の原理を利用したもので、カメラの代わりに建物の部屋を使って撮影しています。
展覧会場にも丸い穴をあけた暗い部屋が用意してあり、運が良ければ設置してある楽器を使ったホンマタカシさんの即興演奏を聞くこともできるそうです。
デジカメ・スマホなどの便利なアイテムで簡単に写真が取れる今、写真機を使わず、時間をかけて(1枚の写真にかかる時間は、昼なら約1時間。夜景は8時間かかることもあるそうです)仕上がる写真は、見る人に「写真とは何か」「撮影とは何か」と問いかけてきます。

即興 ホンマタカシ(東京都写真美術館)

東京都目黒区三田1-13-3 恵比寿ガーデンプレイス内

2023年10月6日(金)~2024年1月21日(日)

10時~18時 (木・金曜日は20時まで)
※入場は閉館の30分前まで

月曜休館(祝日の場合は開館し、翌火曜日休館)

一般 700円
大学生 560円
中学・高校生 350円
65歳以上 350円

※都内在住・在学の中学生 無料
※障害者手帳の提示で本人と介護者2名まで無料

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坂本美雨×奈良美智

ミュージシャンの坂本美雨さんは、青森県立美術館で開催中の奈良美智さんの展覧会を訪ねました。
制作の歩みとルーツを展示する会場には、高校時代に入り浸っていた弘前のロック喫茶(現在閉店)を再現した建物や当時集めていたレコードまで、奈良さんの歴史が集められています。
この時代のロックは現在よりもなどのメッセージ性が強く、奈良さんはその音楽に背中を押され、勇気をもらっただろうと坂本さんは考えました。
戦争・社会問題を自分事として考え、時には怒り、信じることを発信する。
ロックと奈良さんの作品には、そんな姿勢が共通しています。
坂本さんも、ヒトラーらしきキャラクターを容赦なく踏みつける仏頂面の少女《Peace Girl》(2019)や、輝く瞳から静かに涙を流す少女《Midnight Tears》(2023)など、強く訴えかけてくる作品に惹かれたようです。

奈良美智: The Beginning Place ここから(青森県立美術館)

青森市安田字近野185

2023年10月14日(土)~2024年2月25日(日)

9時30分~17時 (1月20日、2月17日は20時まで)
※入場は閉館の30分前まで

1月9日(火)・1月22日(月)・2月13日(火)休館

一般 1,500円
高大生 1,000円
小中学生 無料
※障害者手帳の提示で本人と付添者1名まで無料

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窪田涼子(クイーン・オブ・音声ガイド2024)おすすめの展覧会6選

2023年に最も多くの音声ガイドを担当した「クイーン・オブ・音声ガイド」は、関西を中心に活躍する「真面目な」ナレーターの窪田涼子さん。
音声ガイドでは聞く人に語りかけるように伝えることを心掛けているという窪田さんが、2024年注目の展覧会を楽しく紹介してくれました。

あべのハルカス美術館開館10周年記念「円空 ―旅して、彫って、祈って―」

謎多き仏師・円空の仏像が集結。
初期から晩年までの代表作が一堂に会します。

大阪市阿倍野区阿倍野筋1-1-43 あべのハルカス16F

2024年2月2日(金)~4月7日(日)

火~金 10時~20時
月土日祝 10時~18時
※入場は閉館の30分前まで

2月5日(月)・3月4日(月)休館

一般 1,800円
大学・高校生 1,400円
中学・小学生 500円
※障害者手帳の提示で本人と付添者1名まで半額

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デ・キリコ展(東京都美術館)

「形而上絵画」で20世紀の美術界を牽引した巨匠・ジョルジュ・デ・キリコの画業を振り返る回顧展。
日本では10年ぶりのデ・キリコ展です。

東京都台東区上野公園8-36

2024年4月27日(土)~8月29日(木)

9時30分~17時30分 (金曜日は20時まで)
※入場は閉館の30分前まで

月曜休室
5月7日(火)、7月9日(火)〜16日(火)休室
※ただし、4月29日(月・祝)、5月6日(月・休)、7月8日(月)、8月12日(月・休)は開室

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東京展終了後、兵庫県の神戸市立博物館に巡回予定(2024年9月14日~12月8日)

生誕120周年 サルバドール・ダリ ―天才の秘密(諸橋近代美術館)

世界でも有数のサルバドール・ダリのコレクションを所蔵する美術館が、ダリの生誕120周年・シュルレアリスム宣言100年という節目の年に開催する一大回顧展です。

福島県耶麻郡北塩原村大字桧原字剣ヶ峯1093-23

2024年4月20日(土)~9月1日(日)

9時30分~17時 ※入場は閉館の30分前まで

5月15日(第3水曜日)・7月10日(第2水曜日)休館

一般 1,500円
高校・大学生 600円
中学生以下 無料
※障害者手帳等の提示で本人と付添者1名無料

公式ホームページ

福島展終了後、秋田、大分、神奈川、広島などに巡回予定

雪舟伝説 ―「画聖(カリスマ)」の誕生(京都国立博物館)

国宝に指定されている雪舟の作品6件のほか、雪舟に影響を受けた追随者(フォロワー)たちの作品も展示されます。

京都市東山区茶屋町527 京都国立博物館 平成知新館

2024年4月13日(土)~5月26日(日)

9時~17時30分 ※入場は閉館の30分前まで

月曜休館
※4月29日(月・祝)~5月6日(月・休)は開館し、5月7日(火)休館

一般 1,800円
大学生 1,200円
高校生 700円

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挂甲の武人国宝指定50周年記念 特別展「はにわ」(東京国立博物館)

人物埴輪のほかにも動物・器物など多種多様な「はにわ」が勢ぞろいする展覧会です。

東京都台東区上野公園13-9

2024年10月16日(水)~12月8日(日)

9時30分~17時 (金・土曜日は19時まで)
※入場は閉館の30分前まで

月曜休館(祝日の場合は開館し、翌火曜日休館)

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東京展終了後、福岡県の九州国立博物館に巡回予定(2025年1月21日~5月11日)

第8回ヨコハマトリエンナーレ「野草:いま、ここで生きてる」

3年に一度のアートの祭典。
今年は67組のアーティストが世界中から集います。

横浜美術館(横浜市西区みなとみらい3-4-1)
旧第⼀銀行横浜支店(横浜市中区本町6-50-1)
BankART KAIKO(横浜市中区北仲通5-57-2 KITANAKA BRICK&WHITE 1F)

2024年3月15日(金)~6月9日(日)

木曜休場(4月4日・5月2日・6月6日は開場)

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