染井吉野を中心とする桜並木がおよそ7キロ続く目黒川の桜並木は
都内でも有数のお花見スポットとして知られています。
毎年3月下旬から4月上旬くらいが見頃ですが、
2020年は新型コロナウイルスが心配だからお花見を自粛しようかな…
という方も多いかもしれません。
(2020年の「中目黒桜まつり」と夜間ライトアップも中止が決まったそうです)
桜の花は時期を逃すと来年までお預けになってしまうかもしれませんが、
目黒川の近く、東急東横線の中目黒駅から歩いてすぐの「郷さくら美術館」では
現代日本画のお花見を一年中楽しむことができます。
「郷さくら美術館 東京」 現代日本画に特化した美術館
福島県郡山市にある現代日本画の専門美術館
「郷さくら美術館」(現在長期休館中)の分館として2012年3月に開館しました。
昭和生まれの日本画家の作品を中心に、
現代日本画に特化したコレクションが公開されています。
東京都目黒区上目黒1-7-13
10時~18時 ※入場は閉館の30分前まで
一般 500円 70歳以上 400円
大学生・高校生 300円 中学生 100円
小学生 無料(保護者の同伴が必要)
※障害者手帳・療育手帳の提示で上記該当料金の半額
ぐるっとパス対象施設 全ての展覧会に入場可
月曜休館(祝日/振替休日の場合は翌日・又は直後の平日休館)
年末年始および展示替え期間休館
公式サイト
中目黒駅から徒歩5分の良アクセス 別所橋を渡ればすぐ!
中目黒駅の正面改札(道路に面している広い改札)を出て信号を渡ります。
蔦屋書店を右に見ながら直進。
次の信号の前を右に折れてまっすぐ進むと目黒川に出ます。
目の前にある「別所橋」を渡った先、
ガソリンスタンドの向こうにある前面だけ黒い建物が「郷さくら美術館」です。
建築設計会社「ブルースタジオ」の事務所をコンバージョン(用途変更)した建物で、
ファサード(建物の正面)を飾る装飾は1,100枚の陶器タイルをつなげたものだそうです。
このタイルは一枚一枚に桜をかたどった美術館のマークが切り抜かれていて、
昼は影絵のようになって館内の壁に映り、
夜は背面ライトアップで輝く様子を外から楽しめるように工夫されています。
一年を通じてお花見ができる? 桜のコレクションを集めた「桜百景」
郷さくら美術館には桜の絵画だけを揃えた展示室「桜百景」があります。
屏風を含めた大作が十数点、一年を通じて公開されており、
季節を問わず「お花見」を楽しむことができます。
「郷さくら美術館 桜花賞展」 図録の購入はWEBショップでも可能
郷さくら美術館ではコレクション展を中心に年4~5回の展覧会を開催しています。
このうち春に開催される「郷さくら美術館 桜花賞展」は
2013年に東京館の開館一周年記念として開催された第1回から毎年行われている展覧会で、
現代の日本画家による桜の画(50号以上)を展示するコンペティション形式の展覧会です。
出品作品はコレクションとして収蔵・展示されます。
例年、2月末から5月末(または3月初めから6月初め。年によって異なる)に開催され、
期間中は美術館全体が「桜」一色に染まります。
歴代の図録(2020年現在で第8回)は美術館1階のミュージアムショップと
WEBショップで購入でき(WEBショップはクレジットカード決済のみ)
価格はすべて1冊750円(税込・送料別)です。
郷さくら美術館と「桜」
休館中の本館がある福島県郡山市の近くには
1922年に桜の木として初めて天然記念物に指定された「三春の滝桜」があります。
日本三大桜に数えられる名木に取材した作品が数多く収蔵され、
現在まで美術館の大切なテーマとなっているようです。
「日本画」というとなんとなく「伝統」「古典」のイメージがついて回り
なんだか堅苦しいもののような気がするかもしれませんが、
現代の日本画は描いた人がそれぞれ工夫をこらした個性的な作品が多いです。
(日本画に限った傾向ではないかもしれませんけど…)
そのことを強調するうえでも、
古典の大御所のような「桜」という主題はふさわしいのかも知れませんね。
もちろん桜ばかりではなく、桜以外の花木、人物、風景、動物など
現代の作家による様々な画が見られるのですが。
まずはお花見がてら、現代日本画の鑑賞に行ってみませんか。