東京駅から地下道直結の美術館・博物館 ― 雨の日もこれで安心?

雨の日、逆に日差しが強い日、とにかく屋外を歩きたくない日…そんな日でも、唐突に美術館や博物館に行きたくなることがありませんか?
そういった事態に備えて、東京駅から地下を歩いて行けるミュージアムを集めてみました。

家から最寄り駅までの移動は諦めるとして(車移動ならカット可能?)、せめて駅から美術館までの距離を縮めたい、あわよくばゼロにしたい。
アクセス良好な駅ならもっと有難い…そんな希望が叶います!

東京駅の地下から歩いて行ける駅

東京の玄関口ともいえる東京駅(東京都千代田区丸の内1丁目)。
東京メトロ丸の内線・JR東日本の在来線が通るほか、東北新幹線・北陸新幹線・東海新幹線の発着駅でもあり、プラットホームの数は日本一だそうです。

周辺のオフィスビルに直結している地下街は、以下のメトロの駅ともつながっています。

  • 大手町駅(東京メトロ丸ノ内線・東西線・千代田線・半蔵門線、都営地下鉄三田線)
  • 二重橋前駅(東京メトロ千代田線)
  • 有楽町駅(JR京浜東北線・山手線、東京メトロ有楽町線)
  • 日比谷駅(東京メトロ日比谷線・千代田線、都営地下鉄三田線)
  • 銀座駅(東京メトロ銀座線・丸ノ内線・日比谷線)
  • 東銀座駅(東京メトロ日比谷線、都営地下鉄浅草線)

これらの駅は東京駅の地下からアクセスできるので、どれかに直結している施設なら外に出ることなく東京駅から歩いて行けます。
ただし場所によっては電車の1~2駅分を歩くことになるため、素直に外を歩くか電車に乗ったほうが良いでしょう。


東京駅の地下からアクセスできる美術館・博物館

東京ステーションギャラリー


東京駅を文化の発信地とするべく、1988年に丸の内駅舎内に作られた美術館です。
駅舎の建物は「東京駅丸ノ内本屋」の名前で重要文化財に指定されており、駅創建時(1914)の外見を今に伝える赤レンガの壁や、開館以来美術館を飾ってきたステンドグラスとシャンデリア(2006~12のリニューアル工事中も保存され、現在の場所に移設されました)など、建物自体も見どころです。

ホームページ

JR「東京駅」

丸の内北口の改札(地上)を出てすぐ右。

東京メトロ丸の内線「東京駅」(丸の内側)

丸の内側からM12番出口を出てすぐ左。


相田みつを美術館(東京国際フォーラム地下1階)


「にんげんだもの」のフレーズで知られる相田みつを(詩人・書家。1924-1991)とその業績を紹介する美術館です。
1996年に銀座で会館し、2003年に現在の場所に移転しました。
相田みつを自身は美術館に反対だったという話もありますが、独特の書体で書かれたシンプルな言葉たちに浸れる場所があるのは有難いことです。

ホームページ

JR「東京駅」(京葉線改札)

4番出口(東京国際フォーラム地下1階に直結)から入り、すぐ右。

東京メトロ丸の内線

丸ビルの手前から東京国際フォーラム方面に続く地下道を通り、突き当たりを左に折れて4番出口へ。

東京メトロ有楽町線「有楽町駅」

D5出口(東京国際フォーラム地下1階に直結)から入り、直進。
突き当り手前を右に入ってすぐ。


インターメディアテク(KITTE丸の内2階・3階)


(画像は地下入り口)
日本郵便株式会社と東京大学総合研究博物館が協働で運営する施設です。
東京大学が収集した標本が常設展示されて古めかしい博物館を思わせる一方、最先端の科学研究や表現・創造を常設展と絡めて紹介する特別展示もおこなわれています。

ホームページ

JR「東京駅」(丸の内側)

丸の内地下南口の改札を出て直進し、前方左のKITTE地下1階エントランスから入る。
エスカレーターまたはエレベーターで2階のミュージアムエントランスへ。

東京メトロ丸ノ内線「東京駅」

JRの丸の内地下南口改札から上記の通り。
または丸ビルの手前から東京国際フォーラム方面に続く地下道の10-b出口(丸の内側から見て左手)から、KITTE地下2階に入る。
エスカレーターまたはエレベーターで2階のミュージアムエントランスへ。


三菱一号館美術館(2023現在は休館中)


(画像は有楽町側から見た地下入り口)
19世紀末の西洋美術を中心とする美術館で、トゥールーズ・ロートレックやフェリックス・ヴァロットンなどのコレクションが有名です。
1894年に建設された洋風建築の事務所「三菱一号館」を復元した建物は、2009年4月に竣工(美術館の開館は2010年4月)。
19世紀のイギリスで流行したクイーン・アン様式の建築(設計はジョサイア・コンドル)を忠実に再現しています。
2023年4月からメンテナンスのため休館中で、再開は2024年秋の予定です。

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JR「東京駅」(丸の内側)/ 東京メトロ丸ノ内線「東京駅」

丸ビルの手前から東京国際フォーラム方面に続く地下道の12番出口(丸の内側から見て右手。赤レンガの装飾が目印)から、丸の内パークビルの地下2階に入る。
階段またはエスカレーターで地下1階に上がり、左手の「三菱一号館 美術館地下出入口」から美術館の前庭に出る。


静嘉堂@丸の内(明治生命館1階)


岩崎彌之助・小彌太父子(三菱の2代目と4代目社長)のコレクションである東洋古美術約6,500件、古典籍約20万冊を所蔵する静嘉堂文庫美術館の展示室。
2022年10月に世田谷区岡本から移転しました。
展示室の移転と明治生命館(重要文化財)については、以前の記事でも取り上げています。

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東京メトロ千代田線「二重橋前駅」

3番出口から明治生命館地下の丸の内マイプラザ地下2階に入り、エスカレーターまたはエレベーターで1階へ。

東京駅から地下を通る場合

丸ビルと新丸ビルの間を通る行幸通りの地下連絡通路(行幸地下ギャラリー)を通り、突き当たりを左に折れて二重橋前駅3番出口へ。
または三菱一号館美術館に通じる丸の内パークビル地下1階から丸の内マイプラザへの連絡通路あり。
どちらも遠回りになるため、地上を通る方が簡単だと思います。


出光美術館(帝劇ビル9階)


(画像は帝劇ビル地下入り口)
出光佐三(出光興産創業者。1885-1981)が収集したコレクションを展示・公開するために、1966年に開館した美術館です。
コレクションは書画・骨董・陶磁器など、日本や中国の古美術が中心。
アジア・中近東の陶片資料と、ジョルジュ・ルオー(1871-1958)の絵画は常設展示室があります。
皇居のお濠を見降ろすロビーからの景観も素晴らしいのです。

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東京メトロ有楽町線「有楽町駅」/ 都営地下鉄三田線「日比谷駅」

B3出口から帝劇ビル地下2階に入り、突き当り右のエレベーターで1階へ。
一度外に出て、すぐ左の自動ドアから出光美術館専用エレベーターで9階へ。

東京駅から地下を通る場合

東京国際フォーラム方面から有楽町駅にアクセスできますが、地上を歩くかJR有楽町駅から徒歩(地上でも地下でも)をおすすめします。

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