絵? 写真? Bunkamuraにホキ美術館の超・写実絵画がやってくる (初日・2日目は休館)

渋谷Bunkamuraのホキ美術館展は、6月11日から再開催が決まりました。
写真と見まがう、それでいて何かが違う存在感をもつ写実絵画が約70点(出展者は28名)。
2019年の水害で長期休館中のホキ美術館の名品を楽しむチャンスです。

『超写実絵画の襲来 ホキ美術館所蔵』

2020年3月18日(水)~5月11日(月) (4月7日以降全日程開催中止)

再開幕後の日程
2020年6月11日(木)~6月29日(月)

10時~18時(最終入館は17時30分)※変更の可能性あり

Bunkamura ザ・ミュージアム (東京都渋谷区道玄坂2-24-1 Bunkamura 地下1階)

公式ホームページ

最初にポスターを見た時は写真展だと思いました。
よく見ると「超 写実絵画の襲来」という文字があったわけですが…
はじめから「これは絵画」と知っていても驚くほど現実に寄った表現です。

写真が発明される前、映像を伝えるのは絵画の役目でした。
絵画の技術と現実を正確に写すことはほぼイコールだったわけです。
1800年代の写真の登場で、画家たちは絵画にしかできない表現を追求するようになり
(とくに有名なのがパブロ・ピカソでしょう)
それらの試みがすっかり一般的になってからは
人々は「芸術的な絵」といわれると何となく
抽象的かつ凡人には理解不能な絵を想像するようになりました。
写真がすっかり一般的になって、だれでも手軽に扱える現在、
あえて絵の具を使いキャンバスに本物そっくりな絵を描く「写実絵画」がブームになっているそうです。

あまりにも細かく丁寧な作業を必要とするため、
時には1枚の絵を完成させるのに1年かかる
そんな写実絵画の専門美術館・ホキ美術館のコレクションのうち、
写実画家28名による約70点の作品が東京都渋谷のBunkamuraで公開されます。



「写実絵画の殿堂」ホキ美術館(現在休館中)

2019年10月25日の豪雨による水害により、
建物内の電気設備などに影響が発生したため営業休止中。

千葉県千葉市緑区あずみが丘東3-15(昭和の森内)

10時~17時30分 ※入場は閉館の30分前まで
火曜休館 ※祝日の場合は開館して翌日休館

通常料金
一般 1830円
高校生・大学生・65歳以上 1320円
中学生 910円
小学生以下無料(大人1人につき小学生2人まで)

団体(10人以上)
一般 1620円
65歳以上 1320円
小学生団体 750円(10人の生徒に対して1人の保護者が付き添う場合)

障がい者手帳提示
一般 910円
高校生・大学生・65歳以上 660円
中学生 450円

公式ホームページ

千葉市にあるホキ美術館は、日本初の写実絵画専門美術館として
2010年千葉市の昭和の森に開館しました。

収蔵品は「この美術館を「写実の殿堂」にしたい」と語った
創立者の保木将夫氏(ホギメディカル創業者)が収集した
写実絵画作品およそ480点。(収集は現在も継続中)
大部分は日本人による作品で、
今回Bunkamuraで展示されるのはその中でも人気のある作品ばかりだそうです。

リニューアルオープン後は再オープンと開館10周年を記念して、
ホキコレクションを代表する作家のひとりである森本草介(1937-)の作品を展示する
森本草介展」が開催される予定です。(未定~2020年11月16日)
Bunkamuraでも展示された《未来》(2011)など約30点が展示されるそうです。

また、3年に1度行われている一般公募
「ホキ美術館大賞」(40歳以下の写実作家が対象)および
「ホキ美術館プラチナ大賞」(41歳以上の写実作家が対象)の
入賞作品など14点を展示する「HOKI AWARD展」は
2020年5月31日から6月6日まで
東京都千代田区の三井住友銀行東館ライジングスクエアで開催されます。(入場無料)

特別映像 三重野慶さん・小尾修さんの制作風景が公式ホームページで公開中

公式ホームページ内の「Topics」では、
展覧会に出展している三重野慶さんと小尾修さんの制作風景が動画で公開されています。
(展示されるものとは別の作品です)

筆を使い分け、筆以外の道具も使い分けて狙った効果を出していく作業は
見ていて「これが1ミリでもずれたらどうなるんだろう…」と不安になる繊細さ。

写実絵画は「見たままをそのまま忠実に描く」ことが基本で
描き方は作家ごとに異なるそうです。
気になる作品を見つけたらどうやって描かれたのか想像してみると
写実絵画の奥深さに触れることができるかもしれません。



Les Deux Magots Paris(ドゥ マゴ パリ)では五味文彦・野田弘志作品を再現したドリンクも

Bunkamura内のレストラン・ドゥ マゴ パリとロビーラウンジのカフェでは
展覧会の期間中タイアップメニューを販売します。

写実絵画をイメージしたフードメニューのほかに、

ホキ美術館を代表する画家のひとりである野田弘志の
《聖なるもの THE-Ⅳ》(2013) をイメージした黒ゴマチョコ豆乳ラテ(1.000円)

チラシにも用いられている五味文彦《いにしえの王は語る》(2018)を再現したカクテル
アマレットミントジンジャー(アルコール入り 1,300円 / ノンアルコール 1,050円)
(どちらもドゥ マゴ パリ)

と、見た目に楽しいドリンク2種類があるようです。