三菱一号館美術館の「画家が見たこども展」は
2020年2月28日(金)から臨時休館が続いていましたが、 6月1日に会期の2週間延長と、9日からの営業再開が決まりました。
「開館10周年記念 画家が見たこども展-ゴッホ、ボナール、ヴュイヤール、ドニ、ヴァロットン」
以前の会期
2020年2月15日から6月7日
再開後の会期
2020年 6月9日(火)~ 6月21日(日)
三菱一号館美術館(東京都千代田区丸の内2-6-2)
10:00〜18:00
※入場は閉館の30分前まで
※会期延長期間内の夜間開館は中止
入場者数管理のため、日時指定予約制となります
(入場券の販売はウェブサイトにて6月5日17時より開始)
一般 1,700円 高校・大学生 1,000円 小中学生 無料
※障がい者手帳をお持ちの方は半額、付添の方1名まで無料
月曜休館
※祝日・振替休日、4月6日(開館記念日)、6月1日(会期最終週)は開館
※トークフリーデーの3月30日、4月27日、5月25日は開館
公式ホームページ
ナビ派と「こども」
1888年から1900年頃のパリで、
都市に暮らす裕福な若者たちが始めた芸術運動が「ナビ派」です。
ゴーギャンやゴッホの影響を受け、色彩豊かで装飾的な絵画を多く残しました。
ナビ派が誕生した19世紀は「こども」という存在が発見された時期でもあります。
昔のこどもは早い時期から大人社会の中に組み込まれ「未熟な大人」として扱われました。
その後もいわゆる「こどもらしさ」は早々に叩きなおすべき欠点とされ、
生命力にあふれ無邪気さや小悪魔性をもつ「こどもらしいこども」が
注目されるようになったのは近代になってからなのだそうです。
都市の風景を観察し日常生活の中から画題を探したナビ派の画家たちは、
多くの作品でこどもを取りあげています。
路上で、講演で、家族の中で…と、様々な場面で登場するこどもたちは、
可愛らしかったりちょっと不気味だったりと色々な表情を見せてくれます。
![](https://go-to-museums.com/wp-content/uploads/2020/02/dhildanges-524x393.jpg)
子どもたちに囃し立てられながら連行される気分を味わえる?斬新なフレームです。
ヴァロットンは大人を傍観しながら独自の世界で生きるこどもたちの姿を描きました。
みずから「ナビ」(neviim ヘブライ語で預言者)を名乗り、
お互いだけに通じる用語やしきたりを作って結束を高めるなど
芸術運動であると同時に仲間同士のサークルとしての性格を持っていたナビ派。
彼ら自身、こどもに共感するところがあったのかもしれません。
Store1894(ミュージアムショップ) では、こどもの気持ちで楽しむグッズが充実
展示された作品はこどもの姿を描いたものだけではなく
絵本、ぬり絵、楽譜の挿絵など「こどもの為に」描かれた作品もありました。
そこから生れたのか「画家が見たこども展」オリジナルポストカードは
オリジナルの絵とぬり絵の2枚組(税込153円)。
童心に戻ってぬり絵を楽しむか線画として鑑賞するか、迷ってしまいます。
![](https://go-to-museums.com/wp-content/uploads/2020/02/childred-393x524.jpg)
図録の裏表紙はピエール・ボナールの「家族の情景」(1893)
またゲーム感覚で楽しめるガチャガチャが3種類。
展示作品をもとにしたピンズ・ミニタオル・サコッシュが入っています。
(1回につき ピンズ・ミニタオル300円 サコッシュ500円)
Café 1894(ミュージアムカフェ・バー)のランチに大人用お子様ランチが登場
ミュージアムカフェ・バー「Café 1894」では
展覧会ごとにタイアップランチ・デザートを提供しています。
![](https://go-to-museums.com/wp-content/uploads/2020/03/chmenu-393x524.jpg)
今回のタイアップランチは「夢のお子さまランチ」(コーヒー or 紅茶つき 2,200円)。
定番のハンバーグ、エビフライなどを大人っぽい味わいで仕上げたワンプレートランチに
デザートのプリンがついた大人用お子さまランチです。
タイアップデザートは「春色の小さなパンケーキ」。
モーリス・ドニの「赤いエプロンドレスを着た子ども」(1897)をイメージし
オレンジのコンポート・イチゴ・チョコレートなどで飾ったパンケーキを
桜色のプレートで提供します。
こどもと一緒に行くならトークフリーデーがおすすめ
こどもをテーマにした展覧会だけど、
本当のこどもは静かにできないから連れていけない…なんて遠慮してしまう方のために
三菱一号館美術館では月1回、
展示室内で声の大きさを気にせずに会話できる「トークフリーデー」を設けています。
(通常開館の日も会話を禁止しているわけではありません。小声ならOKです)
小さなこどもはもちろん作品について自由に会話したい大人にもおすすめです。
原則毎月最終月曜 ※展覧会により実施日が変更
10:00~18:00 ※入館は閉館時間の30分前まで
「画家が見たこども展」のトークフリーデーは
3月30日 4月27日 5月25日 です。
臨時休館にともない美術館来場者限定コンテンツを無料で一部公開中
三菱一号館美術館がRadiotalkとコラボした音声コンテンツ
『あやちょと巡る。画家が見たこども展』の音声が
休館中の期間限定で一部無料公開中です。
歌手の和田彩花さんと一緒に
おしゃべりしながら美術館を歩く気分が味わえる企画。
展覧会の予習に、既に行った人の振りかえりにもおすすめです。
こちらから
三菱一号館提供の館内の画像も必見です