モナリザはどこにある? ルーヴル美術館バーチャル体験で探してみた

レオナルド・ダ・ヴィンチが死の間際まで手元に置いて加筆し続けたモナリザ。
この世界でもっとも有名な肖像画は、現在ルーヴル美術館で常設展示されています。
「ちょっとフランスまで」と旅行に行くのも難しい今日このごろ、
バーチャル美術館でモナリザを見に行くことはできないものか、と探してみたのですが…

バーチャル体験の前に…モナリザはルーブル美術館のどこにある?

モナリザ(Mona Lisa)またはジョコンダ夫人の肖像が
何故ルーヴルにあるのかといえば、
当時の国王だったフランソワ1世(1494-1547)が
作者のレオナルド・ダ・ヴィンチ(1452-1519)をフランスに呼び寄せ、
レオナルドはその3年後にフランスで亡くなったからです。

描きかけだったモナリザも一緒にフランスに渡りました。
レオナルドの没後は弟子のサライ(1480-1524)が相続し、
さらにフランソワ1世が買い上げて王家に所有され、
フランス革命後にルーヴル美術館の所蔵となって現在に至るわけです。

レオナルドがモナリザを描き始めたのはフィレンツェにいた1503~04年ごろで、
それから生涯にわたって描き続けたそうです。
(元の注文主だったジョコンド氏、モデルとなったリザ夫人に渡すこともなく…)


モナリザのあるルーブル美術館「国家の間」はドゥノン翼の2階
(フランスの表記では「1階」!)

さて、モナリザはルーヴル美術館のどこにあるのでしょう?
すべて見て回ると1週間以上かかると評判のルーヴル美術館ですから、
場所の確認は重要です。

ルーヴル美術館は、だいたい3つのエリアに分かれています。
メインエントランスでもあるガラスピラミッドから見て
正面のシュリー翼(Aile SULLY)、
左手のリシュリュー翼(Aile Richelieu)、
右手にあるドゥノン翼(Aile Denon)。

モナリザがあるのはドゥノン翼の2階にある「国家の間」
(展示室711。モナリザの間 Salle de la Joconde とも)です。

なおヨーロッパでは、日本で言う地上1階を「地上階」(0階)、
その上の階(日本では2階)を「1階」と表記するため、
日本では「ドゥノン翼 2階」と表記されるモナリザの所在は
フランスだと “Aile Denon – 1er étage” となります。
現地にはモナリザまでの案内が沢山あるようなので
迷うことはないと思いますが、念のために。
(ここでは「2階」と表記します)

ドゥノン翼の2階にはモナリザの他にも
サモトラケのニケがある階段の踊り場(展示室703)、
イタリア絵画のコレクションが揃うグランドギャラリー(展示室710、712、716)、
ほかにもスペイン絵画の展示室、19世紀フランス絵画の展示室などがあります。
グランドギャラリーには、モナリザ以外のダヴィンチの作品も。

ダヴィッドの《ナポレオン一世の戴冠式と皇妃ジョゼフィーヌの戴冠》(1806~1807)、
ドラクロワの《7月28日 民衆を導く自由の女神》(1831)といった
教科書でおなじみの作品もこの近くにあります。

とはいえ、モナリザが圧倒的な人気を誇る
ルーヴルの「顔」であることに間違いはありません。
年間1000万人を超えるという来場者の7~8割はモナリザが目当てで、
平均鑑賞時間も他の絵画作品がおよそ4秒なのに対して
モナリザは50秒という調査結果もあるとか。

もちろん、モナリザの前は常に大混雑。
(今はソーシャルディスタンスを守るためにレーンに並んで鑑賞しているそうです)
ルーヴルを訪問した多くの先人たちも、
「モナリザを見るなら朝一に直行するべし!」とアドバイスしています。
モナリザだけを見に行くなら閉館ギリギリの時間帯もありだそうですが、
わざわざルーヴルに出かけたのに
モナリザだけ見て帰るのはちょっと勿体ない気もしますよね。

モナリザ目当てなのかはわかりませんが、
入場時間の予約でも一番早い朝9時の部が大人気だそうです。
(ルーヴルでは2019年より予約が必須になりました)

ドゥノン翼の入口そばのエレベーター
(「モナ・リザ方面」と書かれた階段の両脇にあるとのこと)に乗ると
作品の真裏まで直行できるそうです。

ルーヴル美術館の公式ホームページはこちらです


ルーブル美術館の「バーチャルツアー」と「オンラインビューイング」で見るモナリザ

一度はルーヴルにモナリザを見に行ってみたいと思っても
そうそう気軽に行ける距離ではないし。
今はやりのバーチャルツアーでモナリザが見られたら
そこにいる気分が味わえて(いつか)ルーヴルに行くときの予習にもなる…
と、思ったのですが。
今のところモナリザを訪ねるバーチャルツアーはないようです。
(2020年10月現在。いつか追加されることを祈ります)

ルーブル美術館「バーチャルツアー」

ルーヴルが公開しているバーチャルツアーは
小ギャラリー(Petite Galerie)のテーマ展示4件と、
常設コレクションの見学ツアー3件。
残念ながら、モナリザはツアーに入っていません。

常設の「古代エジプト美術」「ルーヴル壕の跡」「アポロンのギャラリー」は
Flash Player(2020年末にサポート終了)が必要なため、
以降はどうなるのか気になります。

ルーヴル美術館のバーチャルツアー

ルーブル美術館「オンラインビューイング」

オンラインビューイングは
360度のパノラマで美術館内の映像を見ることができるシステム。
細かい移動はできませんが、ルーヴルの雰囲気を味わうことができます。

左のバーから名前を選ぶとその場所に移動します。
さらに右下の写真で同じエリアにある別のポイントに移動。
モナリザがある国家の間は “Grande Galerie – Italy : pano12.jpg” ですが、

肝心のモナリザは距離が遠くて見えませんでした。

ルーヴルの案内によればモナリザの向かい側に飾られている
ヴェロネーゼの《カナの婚礼》(1562-1563)があるので
「ああ、あの辺にモナリザがあるんだな…」とわかるくらいです。

パノラマにこだわらなければモナリザの写真も収録されていますが、
これはバーチャルとは言い難いですね…

ルーヴル美術館 オンラインビューイング(YouVisit)


ルーブル美術館公式アプリでモナリザ!?
Mona Lisa : Beyond the Glass

バーチャルツアーはありませんでしたが、ルーヴル美術館では
モナリザのバーチャルリアリティ体験ができるアプリを配信しています。

コンセプトは En tête-à-tête avec La Joconde(モナリザと一対一で)。
モナリザの作者レオナルド・ダ・ヴィンチ(1452-1519)の
没後500年を記念した特別展内の企画で製作されたもので、
ルーヴルが制作した初のVRです。

視聴者はナレーターによる解説を聞きながら
ルーヴル美術館のモナリザの間を訪れて、
ガラスの向こうから出てきたモナリザと対面し(モナリザは喋りません)、
最後は空飛ぶ船に乗ってモナリザに描かれた風景の中を旅する
(ダヴィンチが飛行機を作ろうとしていたことは有名です)
おおよそ10分のプログラムです。

ケースの外からでは絶対に分からない絵画の裏側や補修の跡が見られたり、
ダヴィンチによる他の作品のつながりを分かりやすく示されたりと、
モナリザについて楽しく学ぶためのガイドとしておすすめです。

対応言語はフランス語・英語・スペイン語・中国語のみ。
(中国語は文字を簡体字と繁体字から選べます)
日本語版はありませんが、映像があるので雰囲気はなんとなく伝わってきます。
もちろん、この4か国語が堪能な人ならより深く楽しめることでしょう。

本来はVRゴーグルの使用を想定したものらしく、
(右下のアイコンからゴーグルモードに切り替えることができます)
スマホやタブレットを使って隅々まで映像を見るためには
画面をスワイプする、またはスマホ自体を動かすなどの動作が必要です。
わたしはiPadminiにインストールしてみたのですが、
画面の広さが足りないような印象を受けました。

Mona Lisa : Beyond the Glass
ダウンロードはApp StoreとGoogle playから。

特別企画展 “Mona Lisa: Beyond the Glass” は、
ナポレオンホールで2019年の10月24日から2020年2月24日まで開催されていたそうです。